「羽毛布団ってどのタイミングで買い替えればいいのかな?」
「自分の羽毛布団はそろそろ買い替えの時期なのだろうか?」
このようにお考えではないですか?
羽毛布団の買い替え時期の判断は難しいですよね。結論から言うと、羽毛布団の寿命は15年前後と一般的には言われています。
ただし、使用環境や羽毛の種類など以下のポイントによって、その買い替え時期は大きく異なります。
羽毛布団の買い替え時期がはっきりとわからない場合は、自分の使っている羽毛布団の状態を見てみることをおすすめします。具体的には5つのいずれかに当てはまる場合に、買い替えを検討してみてはいかがでしょうか?
この記事では、羽毛布団の買い替え時期の判断等について以下の内容を詳しく解説します。
- 羽毛布団の買い替えを判断する「3種類の寿命」
- 羽毛布団の買い替え時期をあらわす5つのサイン
- 羽毛布団を買い替えるときに見るべき3つのポイント
- 羽毛布団を長持ちさせるコツ
この記事をお読みいただくことで、自分の羽毛布団を買い換えるべきかどうかなど、羽毛布団についての基本的な知識を網羅できます。ぜひこの記事を参考に、羽毛布団の買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
1.羽毛布団の買い替え判断は難しい!買い替えを判断する「3種類の寿命」
それではまずは、羽毛布団の買い替え判断をするための「3つの寿命」について解説します。羽毛布団を買い替えるかどうか判断するためには、以下について考えていきましょう。
それぞれについて解説します。
1-1.使用環境や使用する人の体質による寿命
まずは羽毛布団の使用環境や、使用する人の体質による寿命があります。同じ羽毛布団でも、以下のような状況によって、その寿命は大きく異なります。
- 湿気が多い環境
- 利用者がよく汗をかく
- 押し入れなど風通しの悪い場所で長期間保管している
- 子供やペットがおり、汚してしまうことがある など
羽毛布団はあまり湿度に強いとは言えません。そのため、部屋の換気があまり良くなく湿気がこもりやすい状況では早くに劣化しやすくなります。同じように、押し入れなど風通しの悪い場所に入れたまま長期間保管している状況では、痛みが速くなってしまう可能性があります。
また羽毛布団を利用する利用者が汗をかきやすい場合にも、メンテナンス等を行わない場合痛みが早くなってしまう可能性があります。
もし、上記のような環境で使用している場合でメンテナンスを行ってこなかった場合には、買い替え時期を10年前後に見積もっておくと良いでしょう。
もしも、今お持ちの羽毛布団がすでに10年程度経ってしまっている場合には、第2章「2.羽毛布団の買い替え時期をあらわす5つのサイン」で解説する内容を確認の上、買い替えを検討してみてください。
1-2.羽毛の種類による寿命
羽毛の種類によっても羽毛布団の寿命は異なります。
原則として羽毛は高品質であればあるほど、長持ちすることが一般的です。ここで代表的な羽毛布団の素材を見てみましょう。
羽毛の種類 | 耐久性 | 特徴 |
ダック | ▲ | 安価 |
グース | ○ | ダックよりも高価 |
マザーグース | ◎ | 高価 |
※ダウンパワーに関して、詳しくは「3-1-3.ダウンパワー」で解説しています。
このように一言で「羽毛」といっても、種類は様々です。自分が使っている羽毛の種類を確認し、買い替え時期を検討してみてください。
例えば現在10年ほど既に利用している場合でダックやグースなどの羽毛を利用している場合は、やはり第2章「2.羽毛布団の買い替え時期をあらわす5つのサイン」をご確認ください。これらの際に当てはまるようであれば、買い替えを検討することをおすすめします。
ここまでで解説した「羽毛布団」と似た種類に「羽根布団」というものがあります。違いとしては、羽毛布団は中身の50%以上がダウンでできていることです。
いっぽう羽根布団は、ダウンの量が50%未満でそれ以外が「フェザー」などでできています。
- 羽毛布団…中身の50%以上がダウンでできている
- 羽根布団…中身の50%未満がダウンで、あとはフェザーなどが使われている
ダウンの方がフェザーに比べて空気を含みやすい性質があるため、ダウン率が高い方がより高品質とされています。
寿命に関してもやはりフェザーの方が早くへたってしまう可能性があるため、使用している布団のフェザー率が高い場合にも早く買い替えを検討することをおすすめします。
1-3.側生地による寿命
側生地による寿命も、重要なポイントです。現在利用している羽毛布団の側生地の状態を確認し、痛みが大きいようであれば買い替えをご検討ください。
- 側生地が傷んだ部分から羽根が出てきてしまう
- 側生地が変色したり臭いがある
などの状況です。
羽毛布団の羽毛部分に関しては高級なものであればあるほど耐久性が高いことはご説明しましたが、側生地の場合はその限りではありません。シルクなど高級で肌触りが良いものの、耐久性があまり良くないということもあるためです。
側生地に関しては値段や素材に関わらず、痛みが大きいようであれば買い替えを検討すると良いでしょう。
ただし場合によっては、側生地のリフォームによって修復することが可能な場合もあります。例えば側生地の痛んだ部分から羽毛が飛び出てしまうなどの場合は、羽毛が外に出ないように「ダウンプルーフ加工」を行うことで使い続けるられる可能性もあるのです。
ダウンそのものにボリュームがあったり汚れなどを感じない場合で、側生地に痛みがあるのであれば直ちに買い替えを検討するのではなく、リフォームをしてみることをおすすめします。
2.羽毛布団の買い替え時期をあらわす5つのサイン
それではここからは、羽毛布団の買い替え時期をあらわす5つのサインについて具体的に解説します。
それぞれ見ていきましょう。
2-1.ふんわりとしたボリュームがなくなってきた
購入した頃に比べて羽毛布団にふんわりとしたボリュームがなくなってきたと感じるのであれば、買い替えを検討してもよいでしょう。
羽毛布団は購入時には一つ一つの羽毛にハリがあり、全体的にふんわりとしたボリュームを維持しています。長年使い続けることで羽毛にだんだんハリがなくなり、そうしたボリュームが減ってしまうといったことが起こります。
ボリュームがなくなるスピードとしては第1章でも解説した通り、使用する環境などでも大きく異なります。湿気の多い環境であればそれだけ羽毛のボリュームがなくなる時期も早いものです。
冒頭では羽毛布団の寿命は15年前後としておりますが、使用環境によって大きく異なるため、「最近へたってきたな」と思うのであれば、15年に達していなくても買い替えを検討してみてもよいでしょう。
目安としては購入時の3分の2以下のボリューム感になっているようであれば、買い替えの検討をおすすめします。
2-2.前よりも重さを感じるようになった
購入した頃に比べて重さを感じるようになったのであれば、やはり買い替えの時期に差し掛かっているといえます。
ここまでにも何度も解説した通り、羽毛布団は湿気に強いとは言えません。一つ一つの羽毛が水分を含んでしまうとボリューム感がなくなると同時に、布団全体がずっしりと重さを増してしまうこともあります。
そのような場合は買い替えを検討してみてください。
ただしボリューム感がなくなっている場合には、クリーニングをすると改善されることもあります。クリーニングをしたにもかかわらず重さが改善できないようであれば、寿命が近づいているサインです。買い替えを検討することをおすすめします。
2-3.汚れや臭いをを感じるようになった
羽毛布団が汚れてしまったり臭いを感じるようになったのであれば、買い替えを検討してみても良いでしょう。
毎日利用する羽毛布団は、いくら衛生的に保とうと思っても汗や皮脂を吸い込んで酸化し、臭いを発してしまうことはあり得ます。時々クリーニングなどを行っている場合は汚れや臭いが染み込みにくくはなりますが、すでに臭いが出てしまっている場合にはクリーニングを行っても改善しないこともあります。
クリーニングで臭いや汚れが落ちないのであれば、買い替えを検討する必要があります。
2-4.暖かさを感じにくくなった
購入した頃に比べて暖かさを感じにくくなったのであれば、買い替えを検討することをおすすめします。
もともと羽毛には高い保温性がありますが、長年使用するにつれて、保温力は下がってきてしまいます。その理由もやはり、一つ一つの羽毛にハリがなくなることで空気をため込みにくくなるためです。
暖かさを感じにくくなった場合も、クリーニングで改善する場合があります。もしもクリーニングを行っても暖かさが戻ってこないようであれば、買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
2-5.羽毛がよく飛び出てくるようになった
羽毛布団から羽毛が飛び出る頻度が高くなった場合にも、買い替えを検討することをおすすめします。
羽毛布団には、布地から羽毛が飛び出して来ないように「ダウンプルーフ加工」が施されています。通常はこの加工によって細かい羽毛が外に飛び出てくることを防ぎます。
しかし羽毛の表面に施された「ダウンプルーフ加工」が劣化してくることで、羽毛が飛び出やすくなってしまいます。
ただし中の羽毛がまだ劣化していない状況で側生地だけが痛んでしまっている場合には、リフォームで解決する可能性も十分にあります。羽毛がよく飛び出てくるようになった場合でも、ボリュームが少なくなるなど他のサインがなく羽毛の状態が良いのであれば、リフォームを検討することをおすすめします。
3.羽毛布団を買い替えるときに見るべき3つのポイント
それではここからは、羽毛布団の買い替えで気をつけるべき3つのポイントとして以下の3点を解説します。
それぞれ見ていきましょう。
3-1.羽毛を選ぶ
羽毛布団を選ぶ最も大きなポイントとして、羽毛の種類を選ぶという点が挙げられます。羽毛布団を選ぶときには、以下の3つの観点を見ていく必要があります。
3-1.羽毛を選ぶ
羽毛布団を選ぶ最も大きなポイントとして、羽毛の種類を選ぶという点が挙げられます。羽毛布団を選ぶときには、以下の3つの観点を見ていく必要があります。
羽毛の種類 | 耐久性 | 特徴 |
ダック | ▲ | 安価 |
グース | ○ | ダックよりも高価 |
マザーグース | ◎ | 高価 |
このように、一言に羽毛といっても様々な種類があります。
このほかにも、
- 世界最高級の「アイダーダックダウン」
- ホワイトグース
- シルバーグース
- グレーダック
など、より細かく見ていくと様々な種類があること分かります。また同じダックやグースでも、産地によってもその品質や価格は異なります。
高品質なものはそれだけ価格が高くなりますので、ご自身の予算を考えながら検討することをおすすめします。
羽毛の種類以外の選び方に関しては、「ダウン率」と「ダウンパワー」を見ていく必要があります。次章で詳しく説明します。
3-1-2.ダウン率
羽毛布団を選ぶ際には、羽毛の種類だけでなくダウン率についても見ていくことをおすすめします。ダウン率とは、羽毛布団に入っているダウンの割合のことです。
「羽毛布団」と一言に言っても、その素材の100%がダウンであるというわけではありません。羽毛布団を購入する際には、中身の割合としてどの程度がダウンなのかを確認することをおすすめします。
具体的には、ダウン率90%以上を選ぶと良いでしょう。
ダウン率が高ければ高いほど品質も高くなり、それに比例して価格も高くなります。
3-1-3.ダウンパワー
羽毛布団を選ぶ場合には、ダウンパワーについても見ていくことをおすすめします。ダウンパワーとは、ダウンの「膨らむ力」を表す数値です。ダウンパワーが高ければ高いほど保温性に優れていると言えます。
数値は「dp」で表されます。日本で販売されているダウンの数値は300~450dp程度と言われています。ダウンパワーでダウンの品質を見る場合には、350~400dp前後を目安に見ていくと良いでしょう。逆にダウンパワーが350以下の場合は余り保温力は期待できないかもしれません。
ただし、ダウンパワーが高ければそれだけ必ず保温力が高くなるとは限らないので注意が必要です。ダウンパワーが高くてもダウン率が低い場合には保温力が下がる場合があるためです。
3-2.キルトを選ぶ
羽毛布団を選ぶ場合には、キルトの性能についても把握しておきましょう。羽毛布団のキルトには大きく分けて以下の3種類があります。
キルトの種類 | 特徴 |
直キルト | 羽毛布団の表生地と裏生地を縫い付けたもの。 |
立体キルト | 羽毛布団の一般的なキルト。 |
2層キルト | 表と裏の縫い目をずらして縫製しているため、最も保温性が高い。 |
この中で最も一般的に流通しているのは「立体キルト」です。立体キルトの場合は縫い合わせた部分から熱が逃げにくいため、冬用の布団としてよく使われています。ただし、この場合は中身のダウンが偏ってしまうこともあるため注意が必要です。
このほかにも「特殊キルト」として、様々なメーカーが独自の技術でキルトを開発しています。それぞれの特徴と価格を見ながら選ぶことをおすすめします。
3-3.側生地を選ぶ
羽毛布団を選ぶ際にもう一つポイントになるのが、側生地です。側生地には主に以下のようなタイプがあります。
側生地の種類 | 特徴 |
ポリエステル | 丈夫で安価だが蒸れやすい |
綿 | 通気性や吸湿性が高い。高品質なものだと価格が高い。 |
シルク | 肌ざわりが良く軽い。価格が高い。 |
この中で最も一般的な素材は綿です。綿の場合は通気性が高く吸湿発散性に優れているのでおすすめです。また近年では綿とポリエステルなど、天然素材と化学繊維の混紡も良く使われています。
側生地も品質が高ければ高いほど価格も高くなります。また、羽毛とは違い品質が高いからといって耐久性に優れているわけではない点には注意が必要です。
以上のようにここでは羽毛布団の選び方について解説しましたが、より詳しく知りたい方は「【最新】羽毛布団の選び方を徹底解説!寝心地を決める5つのポイント」でも解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
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4.羽毛布団を長持ちさせる3つのコツ
それではここからは、羽毛布団を長持ちさせるコツについて解説します。これから新しく羽毛布団を買い替える方もこちらを参考にしていただくことで、できるだけ寿命を延ばすことが可能です。
それぞれ見ていきましょう。
4-1.布団カバーを活用する
羽毛布団を長持ちさせたいのであれば、布団カバーを活用することをおすすめします。布団カバーを活用することで、側生地の痛みや汚れを防止するという効果が期待できます。またデザインや素材を気軽に変えることができるのも大きなメリットと言えるでしょう。
布団カバーを選ぶ場合にまず注目したい点としては、その素材です。布団カバーを選ぶ際にはなるべく通気性がよく、軽い素材を選ぶことをおすすめします。
せっかく高品質な羽毛布団を購入しても、選んだ布団カバーの通気性が悪いと内側に熱や湿気がこもってしまい、痛みの原因になってしまいます。また重い布団カバーを選んでしまうと、軽量な羽毛布団のメリットを感じにくくなってしまうため注意が必要です。
これらの注意点を考慮に入れながら、軽量で通気性の良い布団カバーと一緒に羽毛布団を利用することをおすすめします。
4-2.丁寧に扱う
羽毛布団を使う際には、なるべく丁寧に扱うようにしましょう。羽毛布団は繊細なものなので、乱暴に扱ってしまうとそれだけ寿命が短くなってしまいます。
例えば側生地を痛めてしまった場合は、傷んだ部分からダウンが飛び出してしまうことがあります。そうなると、自分で縫い合わせても針穴からダウンは出てきてしまいます。その場合はリフォームを行わなければなりません。
また原則として、ダウンを保管する際には圧縮してはいけません。圧縮してしまうと羽毛の柔らかさが損なわれてしまったり、側生地が痛む可能性があるためです。
羽毛布団は乱暴に扱わず、圧縮など行わず丁寧に扱うことで寿命を伸ばすことが可能となるのです。
4-3.定期的に干す
羽毛布団を長持ちさせるために、定期的に干すことをおすすめします。ここまでにも何度か解説してきた通り、羽毛布団に湿気は大敵です。夜中寝ている間に吸ってしまった汗が蓄積されると羽毛に臭いがついてしまったり、へたってしまう可能性があります。
長く良い状態で羽毛布団を活用したいのであれば、定期的に干すようにしましょう。具体的には、2~3週間に1度は天日干しすることをおすすめします。
羽毛布団は「天日干しを避けた方がいい」ともいわれます。もちろん側生地の劣化を防ぐためには長時間の天日干しはおすすめできません。しかし羽毛のために短い間だけ天日干しすることは、望ましいとされています。よく晴れた日の日中に片面1時間ずつの天日干しがおすすめです。
また普段から室内でも、なるべく風通しの良いところに広げるようにしましょう。
5.まとめ
以上この記事では、羽毛布団の買い替え時期の判断等について以下の内容を詳しく解説してきました。
- 羽毛布団の買い替えを判断する「3種類の寿命」
- 羽毛布団の買い替え時期をあらわす5つのサイン
- 羽毛布団を買い替えるときに見るべき3つのポイント
- 羽毛布団を長持ちさせるコツ
この記事をお読みいただくことで、自分の羽毛布団を買い換えるべきかどうかなど、羽毛布団についての基本的な知識を網羅できたかと思います。ぜひこの記事を参考に、羽毛布団の買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
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